the other side of "memories of 市川準” #1『BU・SU』

ようやく、念願ともいうべき、市川準監督のデビュー作『BU・SU』はじめ5作品が初DVD化の運びとなりました。
http://ichikawa-jun.com/sp/dvd.html

ここでは松竹さんから10月28日にリリースされるDVD-BOX「memories of 市川準」のブックレットのために書き下ろした原稿とは別テイクとして、市川作品について、あれこれと綴っていきます。

第一回
1987.10.31『BU・SU』 
【出演】富田靖子、丘みつ子、大楠道代、伊藤かずえ、高嶋政宏、イッセー尾形 ほか

作品について

 市川は、映画のスタッフに「言葉で言うよりも絵柄で示した方が早い」と、入念に絵コンテを準備、撮影に望んだという。キャメラは、村上里佳子のPV「Kiss off」を手がけた小林達比古。映画初演出の市川が「好きなように」できるように、以前から親しかった天間敏宏をチーフ助監督として紹介。

 総勢50数人ものスタッフを率いて、演出をすることについて市川は「やっぱり助監督が五人位つきますから、自分の軍隊を率いているような、そういう独裁者になったような気分というのが、あんまり自分が好きじゃないというか、黒いものも白といえば、下手すると白になってしまうような。つまり、あらゆるジャッジが、出来ちゃうことが、逆に怖かった」(衛星劇場「監督は語る」より)と回想している。

 富田靖子にとって、この作品は、高校を卒業したばかり。いつも「笑顔」を求められていたアイドルにとって、“喋らなくていいのであれば、楽な空間というものもあるんだ”と思っていたという。

 ヒロインが抱える屈託、心の問題を、市川準は、18歳の富田靖子をじっくりと、みつめることで、フィルムのなかに見事に捉えている。市川の言葉を借りれば「にじみ出てくるもの」。それが『BU・SU』のなかに横溢している。
ちなみに次作『会社物語 MEMORIES OF YOU』の冒頭で、東京駅の脇に駐輪しているOLが、パン屋のおばさんに貸していたのは『BU・SU』のビデオ。おばさんは「むずかしくて、よく分かんなかった」と感想を告げるシーンがある。市川の親戚のリアクションを再現したという。

『BU・SU』の風景

●蔦屋
胡蝶が切り盛りする置屋があるのは、神楽坂の花街にある、兵庫横丁。

●稽古
鈴女の名を貰った麦子が、辰巳さん(はやしこば)と稽古に出かける。立ち寄るのは、文京区白山にある「八百屋お七」の碑。その帰途、電車に乗る駅は、台東区にあった京成電鉄本線の博物館動物園駅。老朽化に伴い1997年に営業停止、2004年に廃止された。今は幻の地下駅。

●隅田川
麦子と桜子が「八百屋お七」の稽古をするのが、永代橋のほど近く。津田がボクシングのトレーニングをするのが、佃大橋のあたり。

●音の風景
♪Tonight's the night 唄 原由子
作詞・作曲 原由子 編曲・桑田佳祐 藤井丈司

♪あじさいの歌 唄 原由子
作詞・作曲 原由子 編曲・桑田佳祐 藤井丈司



http://ichikawa-jun.com/

http://d.hatena.ne.jp/ijoffice/



Memories of 市川準 DVD-BOX(6枚組)限定生産
SHOCHIKU Co.,Ltd.(SH)(D)
2009-10-28

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