「オトナの歌謡曲」第一回 見上げてごらん夜の星を

今日から「オトナの歌謡曲」と題して、ニッポンのスタンダードについて、あれやこれや書いていきます。

「オトナの歌謡曲」第一回 見上げてごらん夜の星を


永六輔・作詞 いずみたく・作曲 坂本九・歌

昭和38(1963)年にシングルがリリースされ、「上を向いて歩こう」と並ぶ、坂本九さんの代表曲となりました。もともとは、永六輔作、いずみたく音楽による労音ミュージカル「見上げてごらん夜の星を」として昭和34(1959)年の夏に、大阪労音で初演されたそうです。その公演に関わった、当時サンケイ新聞におられた音楽評論家の岡野弁さんから、このミュージカルについて、いろいろ伺ったことがあります。初演と昭和36(1961)年の秋の東京再演では、伊藤泰道とリリオ・リズム・エアーズと橘薫さんが中心キャストでした。

そして、昭和38(1963)年、「上を向いて歩こう」がビルボードの全米1位にランキングされた年。坂本九さん、九重佑美子さんの主演で、春には大阪で再演、夏には東京公演が行われ、11月には番匠義彰監督による松竹映画化もされています。

僕はもちろん舞台は見ておりませんが、昭和38年、空前の坂本九ブームのなか、東芝レコードからリリースされたLP「ミュージカル 見上げてごらん夜の星を」を、子供の頃から繰り返し聞いてきました。このLPは、ブロードウェイのミュージカルのレコード化のように、オリジナルキャスト+豪華ゲストを交えた強力盤です。

作・構成 永六輔 音楽・いずみたく
出演 坂本九 九重佑三子 越路吹雪 ダニー飯田とパラダイス・キング 大貫ゆみ子

音楽と歌、そして台詞で舞台を再現しています。昼間働いて、定時制高校に通う主人公(坂本九)が、田舎のお母さん(越路吹雪/レコードキャスト)に手紙に綴る心情、昼間部の女生徒(九重佑三子)と文通をする模様が描かれています。「ニッポンにもオリジナル・ミュージカルを!」という作り手の意気込みが、レコードからも伝わってきます。ちなみに名曲「勉強のチャチャ」は、このミュージカルから生まれました。

番匠義彰監督の松竹映画版では、舞台をさらに大きく脚色しているようですが、この映画もイイです。九ちゃんは、南千住の東京スタジアムの前にある定時制高校に通っていて、お化け煙突や、都電荒川線など、当時の東京がイキイキを描かれています。こちらは来年に衛星劇場「番匠義彰」アワーで放映予定です。

さて、この舞台、映画の主題歌となった「見上げてごらん夜の星を」は、いずみたくさんならではの美しいメロディによるバラードの傑作です。いつしか舞台や映画のイメージから離れて、スタンダードとしてさまざまな人に歌い継がれています。

由紀さおりさんは、LPにもなった「いずみたくリサイタル」で歌い、フォーリーブスもカヴァーしています。最近では2003年、平井堅さんがカヴァーして、PVで坂本九さんの映像と共演してました。あれにはヤラレマシタ。坂本九さんが亡くなってすぐの「夜のヒットスタジオ」では、森進一さんが急遽歌ったのが強烈な印象として残っています。

そうそう、ドラマ「ウーマンドリーム」(92年関西テレビ)では、裕木奈江さん扮するヒロイン、朝倉利奈が「見上げてごらん夜の星を」を歌ってブレイクするという設定でした(原作は小林信彦さん「極東セレナーデ」)。

さて、11月24日(火)新宿文化センター大ホールでの
「スタンダードナンバー~オトナの歌謡曲~」では、誰が一体、この曲を歌ってくれるのでしょうか? タノシミです。

「スタンダードナンバー~オトナの歌謡曲~」
日本のポップスを確立した3人の作曲家、
中村八大・いずみたく・浜口庫之助の
名曲を歌い継ぐコンサート。

2009年11月24日(火)新宿文化センター大ホール
開場18:00 開演:18:30

出演:由紀さおり/遊佐未森/今野英明/バンバンバザール/土岐麻子/羊毛とおはな/中山うり/藤澤ノリマサ/中村中/阿部芙蓉美
演奏:鈴木総一朗
総合司会:柿木央久

https://ticket.kyodotokyo.com/jigyo.do?jigyoBango=9Y27&unitCode=671
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